春日神社(熊本市西区)
春日神社 について
春日神社は熊本駅の北側にご鎮座する、小さな神社。しかしながらその歴史は古く、千年近い。肥後の名族の初代、菊池則隆による創建だ。熊本駅周辺の再開発ラッシュの中でも信仰は生きている。
地名の春日にちなんで、奈良の春日大社を勧請している。
大宰府の荘園の管理者である菊池氏は菊地周辺だけではなくこんなことろまで影響力があったことに驚きを禁じ得ない。
春日神社 の概要
春日神社の由来書によると
春日神社は平安時代の延久3年(1071年)に藤原家の子孫である菊池則隆公(菊池家初代)が肥後に入国した際に建てられました。藤原家の祖先は天児屋根命と言い、天照大神が天岩戸の中に姿を隠されたときに天照大神がどうしたら出てこられるかを考えた神様です。
藤原氏はその天児屋根命を祖先神とし、奈良の春日大社を氏神としました。この春日神社は、春日大社の分霊を飲請したと伝えられています。また、則隆公は創建時に奈良の猿沢の池にちなみ、現在の市道付近に大きな池を掘ったとも伝えられています。
熊本市は日本の人口50万人以上の都市で、唯一水道水源を100%地下水でまかなう世界でも希少な都市です。この「春日清水」は、氏神様として昔と変わらず地域の方々を見守るだけでなく新幹線で熊本に訪れた方々にもおもてなしの一つとして愛されるような場所を目指しています。
春日郷土史保存会
捕捉
春日という地名の由来は日本書紀によると、安閑天皇の時代・535年春日部屯倉を設置したことに由来するらしい。527年に筑紫国造・磐井が反乱を起こしたことがきっかけとなっている。つまり、中央が民衆を直接支配して、反乱を起こさないようにするためなのだ。
屯倉(みやけ)は、ヤマト政権の直轄地経営の倉庫などを示すものだったらしいけど、次第に土地なども含めてその性質は変化させながら、大化の改新で廃止されるまでは存在していた。個人的には徴税の為の機関だと理解している。(違うかもしれんけど)
春日神社の御祭神
武甕槌命
経津主命
天児屋根命
比売命
大山昨命
春日神社の祭事
不詳
春日神社 の本殿と拝殿
瓦葺きの拝殿。中はどんな様子なのか見ることができなかったが、おそらく集会所のような機能ももっている拝殿だと思われる。
一方で、本殿は獅子木鼻など、彫刻も結構施されていて、結構凝った造りになっている。
屋根は銅板葺、千木・鰹木があって、馴染みのあるフォルムだった。