令和2年度 重要文化財「通潤橋」除草作業を見てきた

国指定重要文化財「通潤橋」は、高さ約20mを誇る曲線で美しい石垣を有する石造アーチ橋として有名ですが、平成28年熊本地震・平成30年大雨と相次ぐ災害でボロボロになってましたが、様々な人の協力により復旧し、本年7月21日から放水を再開。

これにあわせて令和2年8月23日、熊本県山岳・スポーツクライミング連盟の協力のもと4年ぶりの除草作業が行われた。

従来であれば陸上自衛隊もこの作業に参加するものの、令和2年7月豪雨災害の対応任務で不参加。

今回はその除草作業を間近で見学することができた。

除草作業の目的

そもそも作業の目的は、雑草等を放置すると石垣の孕みや変形など、破損のおそれが生じるため、国の重要文化財である「通潤橋」の壁石垣及び鞘石垣、アーチ下部等の石垣に繁茂する雑草を除去し通潤橋を保護することが一つ。

また毎年、秋以降には、観光客のほか社会科見学の県内小学生など多くの見学者が通潤橋を訪れるので、美観を保ち、約160年前の技術水準の高さ等、通潤橋の多様な価値を感じてもらうことを目的としているってさ。

この作業は高い登山技術がないとなかなか難しいので、過去に5回実施されているんだそうです。

除草作業を見ていると新型コロナ感染症にも配慮し、大変だったと思います。昔はどうやってメンテしてたんでしょうね。。。
横から見ると密に見えますが、上から見るといわゆる「ディスタンス」も確保していたようでした。
マスクしながらも熱中症対策とかほんと配慮に配慮を重ねていろんな方が連携してこの通潤橋を守ろうとしてんだって思うと感動しちゃいますね。

そんなか、数名の方にお話を聞かせてもらったので、紹介させてもらいます。

山都町職員

オールクマモト

熊本県山岳・スポーツクライミング連盟の方々がこの除草作業に参加してくれたことが本当に嬉しい。5年も間が空いたのに通潤橋のことを忘れてなかったことにこころから感謝している。

熊本県山岳・スポーツクライミング連盟
西本 安幸 会長

通潤橋令和2年

通潤橋は熊本の誇りです。

これまでに平成20年に1回、平成24年〜27年まで4回行ってきました。

これからも登山の技術を生かし、難しい通潤橋の除草作業を行うことによって、国の重要文化財を守って行けたらと思います。

https://www.washigamine.com/

初参加の女性

オールクマモト:ロゴ

私は地上から橋の内側を除草しました。
これまで通潤橋を守ってきた人たちの思いを垣間見た気がしました。
通潤橋の保存の役に立てたなら嬉しいです。
次回は私も懸垂下降して壁面除草したいです。

まとめ

お米で納税する日本では、稲作をするための灌漑って本当に大切な事業だったと思います。

通潤橋がなければこの美しい棚田の風景はなかったのだと思うと、この灌漑事業のリーダーだった布田保之助って本当にすごかったし、種山石工もすごかったよねってはなし。

その通潤橋をまもるための除草作業。
大切なことですし、この作業に参加している登山のプロたちに表敬せずにはいられない。

動画は、7月末の放水再開の瞬間