細かすぎて感動!「MINIATURE LIFE 展 2」の見どころをピックアップ

2021年1月29日(金)から一般公開がスタート

熊本市現代美術館で、2021年1月29日(金)から「MINIATURE LIFE 展 2 ー田中達也 見立ての世界ー」が開催されます。それに先駆け、ひと足お先に記者発表と会場内ツアーに参加してきました。今回はこのツアーで教えてもらった“注目ポイント”をピックアップしてご紹介します。ぜひ、鑑賞する時の参考にしてくださいね。

作者はNHKの朝ドラOPも担当した注目のクリエイター

田中達也さん

今回展示される作品の生みの親である田中達也さんは、熊本県出身のミニチュア写真家・見立て作家。2011年から、見慣れた日常風景をジオラマ用人形と日用品で見立てるアート「MINIATURE CALENDAR」をネット上で発表し続けています。その作品は、2017年に放送されたNHKの朝ドラ「ひよっこ」のオープニング映像にも使われているんですよ。SNSのフォロワーも多く、インスタグラムのフォロワー数は270万人以上。今最も注目を集めるクリエイターの1人です。

テーマごとに8つのゾーンにエリア分けされた会場

展示エリアは8つに分かれていて、エリアごとに決められたテーマに沿って作品が展示されています。エリアによっては展示構成がストーリー仕立てになっていたりと、鑑賞が楽しくなる工夫があるところも。作品そのものだけでなく、展示の並びに隠された遊び心にも目を向けてみてください。

作品展の注目ポイントをピックアップ

「地図には載っていないチーズ」 ©Tatsuya Tanaka

この展示会で展示されているのは、最近の代表的な写真作品120点と約50点の立体作品。その中でも、特に注目してほしいポイントや作品をピックアップしました。鑑賞をするときの参考にしてみてくださいね。

1.作品を鑑賞したら額縁のスペースにも注目

会場の壁には今までに制作された写真作品が額縁に入れられて飾られています。大きいサイズの作品から小さいサイズの作品まであり、じっくりと鑑賞できますよ。

小さなサイズの作品を鑑賞する際には、キャンバスと額縁の間のスペースにも注目してください。すべてではありませんが、よく見るとその作品に使われたジオラマ人形がちょこんと飾られていることが! まるで写真からそのまま抜け出してきたかのようで、その遊び心に笑みがこぼれます。

2.日本初の作品に隠れた〇〇を探せ!

「おスシティー」 ©︎Tatsuya Tanaka

お寿司のネタを車に、高く積み上がった皿をビルに見立てたこちらの作品は、日本で初めて公開された作品です。道路に見立てたベルトコンベアが、回転寿司のようにお寿司の車を乗せて運んで行きます。皿ビルの周りにはこの街に住む多くの人が行き交い、作品のスケールの大きさに驚かされますよ。

この街の住人は、開催期間中にどんどん増えていく予定なんだそう。何度も訪れて、人が増えていく様子を確認してみるのも面白いかもしれませんね。また作品のどこかには、くまモンも隠れているので探してみてください。

3.フォトスポットで記念写真をパチリ

会場内には記念撮影にぴったりなフォトスポットが3ヶ所あります。実際はミニチュアの作品がビッグサイズで再現されたこれらのスポットで写真を撮れば、自分も作品の一部になったような気分になれますよ。

4.熊本展だけでしか見られない新作に感動

「元気を充電できる街」 ©Tatsuya Tanaka

展示のラストを飾るこちらの作品は要チェック! この「元気を充電できる街」は、この作品展のために作られた新作で、熊本展だけでしか見ることができません。会場の熊本市現代美術館から見える熊本の象徴的な景色が電源タップで見立てられていて、熊本の人にとっては感動してしまう作品です。

熊本城の近くには加藤清正の姿も。表現が細かくて驚かされます。

どんな作品展なのか、ちょっとだけインタビュー

今回、作品展を一足お先に見学するにあたって、写真のモデルとなってくれた“なおくん”に作品展の感想をインタビューしました。

Q1.作品展を見学してみてどうでしたか?

「以前も田中さんの作品展を見に行ったことがあるのですが、ミニチュアが好きなので純粋に楽しむことができました。作品の一つ一つにユニークなタイトルが付けられているので、これから行く人はタイトルも作品の一部として鑑賞すると、より楽しめると思います」

Q2.どの作品が一番気に入りましたか?

「これは“修行”ではない、“さ行”じゃ」 ©Tatsuya Tanaka

「『これは“修行”ではない、“さ行”じゃ』という作品が一番のお気に入りです。辞書を滝に見立てるという発想も面白いんですが、日本語と英語のタイトルそれぞれが“上手いな”と思わせる作品名を付けられているので、個人的にはそこに一番惹かれました。タイトルから田中さんの作品に込められている想いや姿勢が伝わってきて感動します」

Q3.次に来るなら誰と一緒に行きたいですか?

「スリップしやすいスリッパ」 ©Tatsuya Tanaka

「もともとミニチュアを好きになったきっかけが母親の影響なので、母を連れてきてあげたいなと思います。作品のテーマの中に“#Family”というエリアがあったので、そこに展示されている作品を家族と一緒に見たいなと思いました」

開催期間は3月14日(日)まで

「MINIATURE LIFE 展 2」は、ここでは紹介しきれない数多くの作品やフォトスポットに田中さんのアトリエを再現しているブースもあり、見応えたっぷりで大満足できる作品展です。3月14日(日)まで開催されているので、ぜひ足を運んでみてください。

himeno-a

記事執筆担当

フリーのWEBライター。主に複数の旅行系メディアで活動

連絡先:pengin.cello@gmail.com

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