出水神社(熊本市)水前寺成趣園
出水神社 は水前寺成趣園全体を境内とした神社です。水と緑が織りなす美しい庭園の眺めが人気のスポットです。
出水神社はともかく水前寺成趣園が「観光地」なので普段は意識しない熊本市民がおおいかもしれませんが、お正月の初詣や流鏑馬奉納のときに、出水神社が脚光を浴びる気がします。
近くには熊本県立図書館や熊本市立図書館、水前寺江津湖公園などがあり出水神社を参拝ついでに読書したり、江津湖を散策したり楽しめます。





出水神社の北参道
出水神社の北参道はグランド通りに面していますが、ここには立派な狛犬が一対。平成2年の奉納・寄進なのでかなり若い。



狛犬はどちらも筋肉質タイプでした。
西南戦争で焼け野原になった熊本の復興
出水神社は明治11年の創建であり、神社としての歴史は短い部類に入ります。
旧肥後細川藩士の松井章之が請願したことから始まります。ご存知の方も多いと思いますが、成趣園は肥後細川藩主の別邸の跡地です。
松井章之は「まついてるゆき」と読むらしく、細川家・家老を務める松井家の10代目。八代の松浜軒の主だった家柄の人です。
明治10年の西南戦争で焼け野原になった熊本の復興あたり、人心の拠り所とするものでした。
水前寺の水が湧き出るところから「出水」とし、祭神を細川家の歴代藩主としたようです。なので社紋も細川家の家紋と同じ「細川九曜紋」です。
しかし大東亜戦争でも戦禍で消失してしまったので、昭和45年〜から昭和48年にかけて社殿を建設したそうです。出水神社は熊本市の安寧や復興のシンボル的な存在なのかもしれません。
出水神社のご祭神となった細川家の歴代藩主
藩祖の細川忠利と6代の細川重賢、忠利の祖父と父である細川藤孝・細川忠興を主祭神とし、2代・光尚/3代・綱利/4代・宣紀/5代・宗孝/7代・治年/8代・斉茲/9代・斉樹/10代・斉護/11代・韶邦/12代・護久、さらに及び忠興卿室の玉(通称ガラシャ)配祀しています。
稲荷神社


















出水神社 の創建より古く、10代藩主斉茲公によって、文化6(1804)年1月に勧請御鎮座されたそうです。天保9(1838)年11月には斉茲公の母瑶台院勧請の二本木御殿鎮守の稲荷社も合祀されたとのこと。
祭典は、3月初午の日と11月8日に斎行されます。
境内には袈裟紋水磐、光復碑(復興記念碑)の外、数基の記念碑があります。
拝殿南西側の五葉松は数百年の古木です。光復記念碑の傍に薄幸の放浪歌人宗不旱の歌碑があります。
出水神社の祭典
出水神社 の春季祭典では、流鏑馬式・献茶祭・能楽式などの奉納がおこなわれ、秋季例大祭では、流鏑馬式・献茶祭・献幣祭・能楽式・古武道・剣道などが奉納されます。
他、夏祭りで薪能神事が行われます。
出水神社の武田流流鏑馬・薪能神事
武田流流鏑馬保存会というのがあって、この伝統を守っている。流鏑馬の中でも武田流というのは本流中の本流らしい。
更に夏祭で奉納される薪能も日本で5番目に古いとされている。












出水神社へのアクセス
所在地: 〒862-0956 熊本県熊本市中央区水前寺公園8−1
駐車場:一般の駐車場はないと思われる