[終了]こわいな!恐怖の美術館 展(熊本市現代美術館)
こわいな!恐怖の美術館 展
I'm scared ! The Horror of the Museum
令和3年9月25日からの「こわいな!恐怖の美術館 展(熊本市現代美術館)」の記者発表に参加してきた。とても楽しいことになっていた。
忙しい人のためになるべくコンパクトにまとめて紹介。実際に足を運んで楽しんでもらう際の参考・ヒントになれば幸いです。
でも伝えたいことがいっぱいあってコンパクトになるだろうか・・・・
展覧会の背景
background
この展覧会は、熊本地震発生より5年、コロナ禍真っ最中に開催されます。
この無意識を揺さぶる恐怖や不安を理知的に受け止め、「それ(恐怖や不安)」をテーマとして優れた創造性を発揮した近現代美術家・文学者・演劇集団達5名と1グループの作品が紹介されています。
平成28年の熊本地震によって、我々市民は未曾有の恐怖体験とその長く続く余震による不安感に悩まされ、全国で相次ぐ天災、コロナ禍などにより、恐怖と不安は多様化しました。
3つのキーワードで解き明かす、「それ(恐怖と不安)」の正体
展覧会場内では出品作家それぞれの世界観にどっぷり浸れるように、作家ごとに展示されていました。このサイトでは本展をより楽しんでいただくため、出品作品に共通する3つのテーマをご紹介します。*怖いのが苦手な方も安心して!こわいけどこわくありません。
お化け屋敷、そして、出口が分からない恐怖
南無サンダー、オディロン・ルドン、浜田知明
会場入口には南無サンダーによる和風のお化け屋敷があります。
(苦手な方は「えずくない(怖くないの博多弁)」ルートで回避できる)
記者発表ということで、オバケには遭遇しませんでしたが、お化け屋敷の中には手作りの仕掛けが沢山ありました。怖いものだけど愛嬌のあるもの。ガチャガチャが中にありますが、100円入れるとちゃんと購入できます。中身は・・・
西洋と日本のお化け屋敷は、実は全くの別モノです。和風のお化け屋敷は、「屋敷」とはいいながらも、内部には屋外を疑似体験する空間が用意されていて、その入れ子状の異界に集うお化けに出会います。西洋型は、屋敷そのものが悪しき場所という「化け物」です。その室内で屋敷の過去の出来事にまつわる幽霊達と出会うことになります。
オディロン・ルドンの作品と対比するとよくわかります。(学芸員さんの解説ってわかりやすい)
恐怖のかたち・・・不可解な存在への不安、お化けを求める心情
オディロン・ルドン、浜田知明、田名網敬一、いしいしんじ
人間は見えないとかわからないことをそれるのだと思います。個人的にも知らない人やモノについては積極的になれないことがあります。相手の宗教がわからない、歴史がわからない、言葉がわからない。その恐れが諍いの原因になってたりするのかと。
いしいしんじさんの「100ものがたり」はそれこそ怪談・百物語に着想をえているそうですが、それはそれとしてわからないものが「わかるプロセス」を描いているようです。これって結構たのしいです。物語は99話まで。だって100話目で何かが起こるのがいわゆる「百物語」だから。
すべて熊本県各地を歩き回って色んな人から聞いた話をアレンジしたようです。
崇城大学の学生さんたちがその「100ものがたり」をアニメ化してました。
展覧会情報
開催期間:2021年9月25日(土)~ 12月5日(日)/62日間
会場:熊本市現代美術館 ギャラリーⅠ・Ⅱ
休館日:火曜日、11月24日(水)*ただし11月23日は開館
開館時間:10:00 ~ 20:00(展覧会入場は19:30まで)
観覧料:一般: 1,100(900)円 シニア(65歳以上): 900(700)円 学生(高校生以上): 600(500)円 中学生以下: 無料 ※()内は前売/20名以上の団体/各種障害者手帳をご提示の方と付き添いの方1名(身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、被爆者健康手帳等)、電車・バス1日乗車券、JAF会員証、緑のじゅうたんサポーター証/美術館友の会証をご提示の方。前売の販売は9月24日まで。※10月10日(日)は熊本市現代美術館開館記念日を祝して入場無料