バカマツタケのレプリカ 国立科学博物館蔵
多彩な地ダイコンのレプリカ 国立科学博物館蔵(東京会場の様子)
魚介類の展示(愛知会場の様子)
海藻の展示(東京会場の様子)
コウジカビの顕微鏡拡大写真
織田信長が徳川家康をもてなした本膳料理の再現模型
奥村彪生監修 御食国若狭おばま食文化館蔵
江戸時代の屋台の再現(東京会場の様子)
 料理屋番付 江戸時代後期
東京家政学院大学附属図書館大江文庫蔵
 江戸時代の花見弁当
北区飛鳥山博物館蔵(東京会場の様子)
市原えつこ《未来SUSHI》2022 年(部分)撮影:黒羽政士 

熊本市現代美術館(2025.7.19〜2025.9.23)にて開催される「和食 ~日本の自然、人々の知恵~」を紹介します。

九州初開催のこの展覧会は、日本の多様な自然が生んだ多彩な食材や、人々が工夫を重ねてきた「発酵」「だし」といった知恵など、和食を構成する様々な要素に光を当て、その知られざる魅力と多様性に迫るものです 。

会場では、動植物の標本や歴史資料、リアルな食品サンプルを使って視覚的に分かりやすく解説するほか、江戸時代の屋台の再現やインタラクティブな展示を通して、体感的に学ぶことができます 。さらに、来場者が参加できるウェブアプリなども用意されており、様々な人の和食に対する考えを共有する試みも行われます 。

みどころ1.

多様性:日本列島が育む豊かな食材

日本の豊かな自然がもたらす多彩な食材と、先人たちの知恵から生まれた発酵技術や出汁について、科学的な視点から紹介します。

  • 食材の多様性:キノコ、山菜、野菜、海藻、魚介類など、世界有数の生物多様性が生んだ食材の豊かさに迫ります。 日本各地の「地ダイコン」のレプリカも展示されます。
  • 食の知恵:食へのあくなき探求心が生み出した「発酵」や「出汁」の技術を、科学的に紹介します。

みどころ2.

変容:時代と共に変化する和食の歴史

自然環境や社会、海外との交流に影響を受けながら発展してきた和食の歴史を、縄文時代から現代までたどります。

  • 歴史の体感:江戸時代の花見弁当の忠実なレプリカ や、寿司・天ぷら・そばの屋台の再現展示 を通して、当時の食文化を体感できます。

みどころ3.

わたしの和食:あなたにとって和食とは?

ラーメンやカレー、オムライスは和食でしょうか? 時代や地域によって変化する「和食」の定義について、アンケート結果などを交えながら、来場者の皆さんと一緒に考えます。

みどころ4.

熊本 × 和食:熊本会場だけの特別コンテンツ

現代アートの作品や、九州・熊本の食に焦点を当てた関連イベントと鑑賞サポートツール「あとみる」など、熊本会場オリジナルの内容にもご注目ください。


現代アート作品:市原えつこ《未来 SUSHI》

本展では、美術家・市原えつこ氏による大型インスタレーション作品《未来 SUSHI》が展示されます。

  • 作家: 市原えつこ氏は、日本の文化や習慣を独自の視点で読み解き、テクノロジーを用いた作品を制作する美術家です 。
  • 作品コンセプト: 100年後の食をテーマにした、架空の回転寿司屋を表現しています 。未来のタイムラインに見立てたコンベアの上を、食品サンプルで再現した寿司が流れ、ロボットの「Pepper大将」が提供するという、妄想と科学的論拠を織り交ぜた作品です 。

鑑賞サポートツール:「あとみる」

ご自身のスマートフォンを使って、展覧会をより一層楽しむことができるウェブアプリです。

  • 使い方: 和食に関する様々な質問に答えながら、展覧会を鑑賞します 。
  • 共有機能: 他の来場者の回答も見ることができるため、和食に対する多様な考えや意見に触れることができます 。

※このアプリは株式会社佐賀電算センターが開発したもので、今回は実証実験として導入されます 。

展覧会情報

開催期間:2025年7月19日(土)~ 9月23日(火・祝)

開館時間:10:00–20:00(入場は19:30まで)

休館日:火曜日 ※ただし、9月23日(火・祝)は開館

会場:熊本市現代美術館 ギャラリーⅠ・Ⅱ

観覧料金

一般:1,600(1,200)円

シニア〔65歳以上〕:1,200(1,000)円

学生〔高校生以上〕:900(700)円

中学生以下:無料

※( )は前売料金。料金は下記にも適応。
20名以上の団体/電車・バス1日乗車券、市電みどりのじゅうたんサポーター証、熊本県立美術館友の会証、JAF会員証をご提示の方
※各種障害者手帳(身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、被爆者健康手帳等)をご提示の方とその付き添い1名は無料
※うぇるかむパスポートをご提示の方は無料

※前売り券の販売は7月18日(金)まで

熊本市現代美術館情報

ミッション:熊本市現代美術館は、多様なものを受け入れる寛容なまちと市民が心豊かに生きることができる未来を創造します。

ビジョン:熊本市現代美術館は、一人ひとりの市民にとって、なくてはならない「現代の美術館」をめざします。

公式ホームページ:https://www.camk.jp/

  • 交通
    • バス:阿蘇くまもと空港から空港バスで40分、通町筋下車
    • 熊本駅から市電またはバスで15分、通町筋下車
    • 新水前寺駅から市電またはバスで10分、通町筋下車
    • 高速バスは通町筋下車
    • 高速自動車道熊本インターまたは益城熊本空港インターから車で30分
  • 所在地
    〒860-0845 熊本県熊本市中央区上通町2番3号
  • 駐車場
    周辺のコインパーキング